エリア別記事
新着記事
評価でさがす
月間アーカイブ
スタッフ旅行記

投稿日:2016年08月24日

001
「今年はダラスに旅行に行くわ」
恐らくそう言う人は滅多にいないでしょう。
いったいダラスに何があるっていうの?それがあるんです。
それも1日2日じゃ足りないくらい。
特にアートは、今や全米屈指の現代アートスポットとして、
その存在を知られています。
ダラスは古くから石油や綿花で財を成した億万長者が
今も多く暮らしています。
富豪達が築いたパトロン文化が街に根ざしていることもあり、
市が率先して芸術に投資しています。
だから、これまで実業家たちが蓄積してきた
貴重なコレクションを公共施設に公開し、
誰もが平等に芸術に触れられる機会がここにはあるのです。

002_2
ダラスで必ず訪れたいのがアートディストリクトにある
通称DMAの名で親しまれているダラス美術館
アジア、中東まで5千年に及ぶ人類の創造物を
23,000点以上所蔵する壮大な美術館です。
天井が高くゆとりのある空間でリラックスしてアートを楽しめます。
そして最大の魅力ともいえるのが、
特別展を除いて無料で鑑賞できること。
豊富なコレクションは、1日中観ても見きれないほどですが、
無料なので滞在中は何度でも足を運べるのも嬉しいです。
世界的な名作も数多く所蔵していますが、
日本では見られなそうな日本のコレクションも充実しています。

003
DMAは市の収集と多くの寄贈者からの作品が展示され、
1938年から開館しています。
美術館は1.ヨーロッパ、アメリカ美術、
2.アジア、アフリカ、プレ・コロンビア、古代美術、
3.「ヴィラ・ラ・ポーザ」、4.現代美術、
5.彫刻庭園と5つの展示スペースで構成されています。

ヴィラ・ラ・ポーザ
南仏にあったココ・シャネルの別荘を再現したもの。
ここに再現されている理由は、少し長いラブロマンスの物語があります。
もともとは1927年にイギリスのウェストミンスター卿の愛人だった
ココ・シャネルにプレゼントした美しい館。
チャーチル卿の死後、売りに出され
テキサス生まれのファッションモデル、ウェンディと
その恋人で著書「平和の解剖」で知られる
ジャーナリストのエメリー・リーブスの住処となりました。
エメリーの死後、ダラスの美術館の要請で別荘を再現して
ゆかりのコレクションを展示するために寄贈されました。
「ヴィラ・ラフ・ポーサ」はココ・シャネルと
チャーチルの思い出と愛が詰まった特別な空間を見事に再現しています。

004
DMAと隣接するナッシャー彫刻センターは、
レイモンド・ナッシャーとパッツィー・ナッシャー夫妻の
近現代彫刻の個人コレクションが展示される美術館。
都会のくつろげる場所という目的で、
建築の巨匠レンゾ・ピアノにより設計された美術館。
白い館内に差し込む自然光と中庭の優しい緑が安らぎを与えてくれます。
所蔵品はピカソ、マティス、ジャコメッティなど、
世界中の著名な作品をゆっくり鑑賞できます。
入場料:$10

005
彫刻家のブラッド・オールダムは、
スケートボードに乗った小鳥やロボットなど、
ポップキャラの可愛いオブジェをメタルで制作するアーティスト。
彼の作品はダラスの街中に散らばり、人々を惹きつけます。
ナッシャー彫刻センターから徒歩で10分ほど南西に向かった
ロスアヴェニューにあるブラッド・オールダム・スタジオでは、
大小さまざまなキュートな作品が並び、
自宅に飾りたくなるような親近感の湧くものばかり。
身につけるアクセサリーからインテリアまで販売もしています。

006
そんなブラッドの代表作のひとつが「TRAVELING MAN」。
高さ11mのロボットが、まるで街を闊歩しているかのようなオブジェ。
ギターを模した頭や表情も和みます。
ヒストリック・ディストリクトのディープ・エルムで
彼の作品たちに出会えます。

007
ダラス北部ユニバーシティパークに位置する
サザンメソジスト大学構内にある「メドウズ美術館」は、
石油で財を成したダラスの実業家アルガー・メドウズ氏による
スペインアート・コレクションを展示したもの。
ベラスケス、エル・グレコ、ダリにゴヤ、ミロ、ピカソなど
スペイン芸術が一堂に会する迫力あるコレクションです。
入場料:$10 木曜日17~20時まで入館無料

008
ダウンタウンを歩いていたら、
ビルのガラス越しに映っていた大きな目玉親父。
ダラスの目がいつもあなたを見ています。

009
大胆にせり出したファザードが特徴の斬新な市庁舎も一見の価値あり。
設計者はI.M.ペイ。
1960年代に、ケネディ暗殺事件によって落とされた影を
乗り越えるために市が打ち出したマスタープランの一環で計画されたもの。

010

011
シティホールの前には、ハンガリー出身の彫刻家マルタ・パンによる、
丸いフォルムが水面で風に揺られて水鳥のように動く「浮かぶ彫刻」と
ヘンリームーア作「ダラス・ピース」があります。
マルタ・パンは日本の都庁前や横浜、札幌などにも作品があるので、
どこかで見たことある人も多いかと思います。
ヘンリームーアの大きなブロンズには直接触れて感じることができます。
視覚に頼らず手触りを通して作家を感じることで、
美術がもっと近づきます。

012
コンベンションセンター前のパイオニアプラザには、本物かと
見紛うほどの、ブロンズのロングホーンの群れに一瞬どっきりします。
乾いた土地にカウボーイと50頭のロングホーンがある風景は、
まるで開拓時代にタイムスリップした気分。

013
赤いペガサスはダラスのアイコン。
1934年にアメリカ石油協会の総会が開催された際に
マグノリア石油ビル(現在はマグノリアホテル)の屋上に
建てられたのが始まりで、今では街灯の装飾やビルの上、
ホテルのオブジェなど、様々な場所で見ることができます。
でも、このペガサスどこかで見たことありませんか?
そう「モービル石油」のロゴです。
1959年にマグノリア石油がソコニーモービルに合併されてから
モービルのシンボルになっています。
ダラス市民にとっては、今でも赤いペガサスはダラスのシンボル。
現在これらは市のパブリックアート・コレクションとなっています。

014

015_4
街を歩けばアートに当たる。それがダラス。


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年08月17日

001
フォートワースのダウンタウンから車で北に向かって
ほんの10分ほど走ったところにある、西部開拓時代の

歴史的な建築物が残る「ストックヤード国立歴史地区」は、
南部風のレストランやホンキートンクなバーが並ぶカウボーイの聖地。
1970年代までの約100年間、カウボーイたちが
牛をここまで連れてきて取引をしていた場所です。
それら建物が保存されているこの一画に一歩足を踏み入れると、
たちまち西部開拓時代にタイムトリップ。
カウボーイ・カウガールファッションでキメて歩きたくなっちゃいます!

002
フォートワースを訪れたら絶対に行って欲しいのが
ここストックヤード歴史地区。
ここはかつて全米最大級の家畜取引所があったところで
カウボーイたちが牛や羊を引き連れて集まったことから
フォートワースは別名「カウタウン」とも呼ばれています。
当然この辺りでは酒場も喧嘩も多かったことでしょう。
そんな残りが今も漂っています。
西部劇ファンじゃなくても、ブーツやハット、
アクセサリーなどのウエスタングッズが充実しているので、
お土産探しにもいいところです。

003
リアルなカウボーイ、カウガールが闊歩している姿がかっこいいです。

004
1日に2回行われるキャトルドライブという
牛の行進は、たぶん世界で唯一のショーでしょう。
始まる少し前に警察が道路を封鎖しロングホーンをつけた
勇ましい牛がカウボーイの後を追って歩いてきます。
行進は10分ほどですが、なかなか迫力があり見ごたえあります。

005_2
普段は入りにくくても、歴史地区であるここなら
気軽にカウンターで昼間っから堂々と。
これも歴史体験ですから。

006
毎週金曜と土曜日の夜にカウタウンコロシアムで行われている
ストックヤード・チャンピオンシップ・ロデオ」では、
カウボーイたちが真剣に馬や牛に挑みます。
8時ぴったりにアナウンスが流れ起立し、
左胸に手を当てて国家斉唱から始まります。
歌い終えたら星条旗を持ったカウガールが
土のグラウンドを初めはゆっくりと周回し、
だんだんとスピードを上げて1周100メートルほどのグラウンドを
最後は全力疾走し、そしてピタっと止まります。
馬とカウガールの一体感は本当に見事。
すごくいいものを見せてもらいました。

007
メインのロデオも大迫力。
馬とブルに定時間乗るラフストックと、
逃げる子牛の頭に馬の上からロープを投げてひっかけ、
馬から下りた後に、その子牛の四肢を縛り上げるまでの時間を競う
タイムイベントが開催されます。
特にラフストックは地鳴りがするほどの歓声があがります。
日本では絶対に体験できない本物の競技は一見の価値があります。
チケットは大人19ドル。
ボックス席以外は自由席なので当日窓口で購入できます。
前の席で観戦するなら少し早めに入場するといいでしょう。

008

009

010
ロデオで興奮した後は、ザ・テキサスを体感できる
世界最大のホンキートンク「ビリー・ボブズ・テキサス」へ流れましょう!
入り口のセキュリティチェックで持ち物とID確認があるので、
必ずパスポートなど写真付きの生年月日を証明するものを持参して。
巨大倉庫のような店内はまるで映画の世界!
ブルライドショー(暴れ牛ロデオ)、カントリーバンドあり、
何より人の熱気がすごい!
テキサスらしい豪快なステーキも食べられますよ。
ダンスフロアでツーステップを踊れば、ヒーロー・ヒロイン間違いなし!


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年08月10日

001_4
テキサスと聞いて思い浮かべるのはカウボーイ、
テックスメックス料理にダルビッシュ投手?
日本から直行便があるにも関わらず、
まともなガイドブックもなく情報も乏しいのが現状。
だけどここテキサス州は面積・人口共に全米2位を誇る州で、
毎年1000万人が訪れる都市もある全米有数の観光都市。
中でもダラス、そして隣接するフォートワースは
全米でも指折りの観光地。
さらに世界的に有名な絵画を無料で鑑賞できる
美術館もあるアート天国でもあるのです!
乗り継ぎのための空港利用だけではもったいない。
そんなダラス&フォートワース、
そしてダルビッシュ投手が活躍するスタジアムにレッツゴー!

フォートワースの基本情報

002_4
米国では「DFW」の名で通っているダラス・フォートワース空港。

ここはちょうどダラスとフォートワースの中間あたりに位置します。
空港からフォートワースへは公共交通機関もありますが、
乗り換えが必要でと時間がかかり実はあまり便利とは言えないのが残念。
スーパーシャトルという乗り合いバスなら
フォートワース市内の目的地で降ろしてもらえて17ドル。
タクシーならフリーウェイを西に30分で料金は40ドル+チップ。
急ぎの用事がなければ、スーパーシャトルが良さそうです。
フォートワースは大きく分けて
サンダンス・スクエアがあるダウンタウン、
ミュージアムが集まるカルチュアル・ディストリクト、
古き良き時代を体験できるストックヤードの3つのエリアが
観光スポットとなっています。
それぞれのエリアは4~5キロ離れているので、歩くには少し遠く、
公共交通機関はバスになります。
ルートやスケジュールはThe Tで検索できるので、
wifi環境があれば簡単に乗りこなせるでしょう。
タクシーも多く走っていて簡単につかまります。
ダウンタウン~ミュージアム、ダウンタウン~ストックヤードまで
それぞれ10~15ドル+チップ程度です。

ダウンタウン

003_8
フォートワースのダウンタウンは、他の都市と比べて

とてもコンパクトにまとまっていて非常に歩きやすくアーバンな街。
街の中心は交通を遮断し、
サンダンス・スクエアと呼ばれる広場になっています。
デザインされた快適な空間と
それをとりまく歴史的な建物がうまく調和し、
市民や旅行客の憩いの場として賑わいを生んでいます。
この日はちょうどプロムがあるようで、ドレッシーな
若者たちがサンダンス・スクエアに集まっていました。
街中でこんな光景に出会えるのも、
快適な空間を持つここならではといえるでしょう。

004_4
サンダンス・スクエアで人気のレストランが「Bird Cafe」。
休日はいつも混み合っています。
特にサンダンス・スクエアに面するテラス席は
空席になることはないくらい。
人気の理由はロケーションとローカル食材を重視した
美味しい料理とお酒。
シェアプレートもありデザートレベルも高いです。

005_3
メインストリートを徒歩で15分ほど南に下ったところにある
パブリックスペース「ウォーターガーデンズ」は、
モダニズムの巨匠フィリップ・ジョンソンによる
渓谷に見立てたデザインの緑溢れる公園内に水が流れ、
都会のオアシスを形成しています。

006_2
テラスから滝のように水が流れ落ちて、
炎天下のテキサスに涼をもたらしてくれ、
公園内は水の流れる音だけが聞こえ、心が安らかになる。
市民にとっても価値ある場所といえます。

007_2
ウォーターガーデンズの前に立つオムニ・フォートワース
1Fにあるバー「Whisky & Rye」は、ローカルに絶大な人気を集めるバー。
週末ともなれば大勢の人でごった返しています。
夜はライブ音楽とともにテキサスのワイルドな雰囲気を楽しめるので、
旅の1ページを埋めてくれるでしょう。
8PM以降の入店は21歳以上限定で入店前にIDチェックされます。
パスポートか英語で身分証明できるものを
持参していないと入れませんのでご注意を。

カルチュアル・ディストリクト

008_2
ダウンタウンから西へ車で10分ほどのところにある、

美術館が集まるカルチュアル・ディストリクト。
キンベル、近代美術館、アモン・カーター。
フォートワースを代表する世界的に見ても
素晴らしい3つの美術館は押さえておきたいところです。
キンベル美術館では、ジョアン・ミロ作の
巨大なブロンズがお出迎えしてくれます。

009_2
ここは、美術はもちろん、建築家ルイス・カーン設計による
建物はアメリカ建築の最高峰と賞賛されている、
建築好きの人なら一度は訪れたいところでもあります。
美術館は作品保護のため自然光が入らない室内での鑑賞が一般的ですが、
ここはテキサスの強烈な日差しを上手に取り入れた建築。
トップライトから注ぐ明るい自然光で美術鑑賞ができます。

010_2
この美術館はケイ・キンベルとその妻ヴェルマの私蔵コレクションです。
テキサス生まれのキンベル氏は中2で退学して製粉会社に勤め、
そこから這い上がってアメリカンドリームをつかんだ人物。
最終的には70もの会社のオーナーになった立志伝中の人物です。
1935年に夫妻で設立した美術財団が現在も引き継がれ、
ミケランジェロ、カラバッジオ、ピカソ、マチスなど、
古代ギリシャ、アフリカ、メキシコ、中国、日本の快慶の仏像まで
360点以上の素晴らしい美術作品を無料で鑑賞できる上に、
ほとんどの作品は写真を撮ることを許されています。

011_2
緑と水が織りなす気持ちの良い中庭を進んだ先にあるのが、
関空を設計したレンゾ・ピアノによる新館。
本館に軸を揃えて繋がりを持たせ、ルイス・カーンへのリスペクトと、
個性を巧みに融合させた知的な建築。
新館では、マヤ、アステカなどの充実した
プレコロンビアン芸術が見られます。

012_2
キンベル美術館の向かいに立つフォートワース現代美術館
こちらはリチャード・セラの巨大な作品が迎えてくれます。
空が広いテキサスには巨大なオブジェが似合います。
美術館は安藤忠雄氏設計によるもの。

013
鑑賞しながら歩いていくと
外の水辺を眺めるガラス張り空間へと導かれ、
視界が明るくなると共に気分が変わります。
作品を感じることができるよう演出がされています。

014_2
階段を上った先にはウォーホルがお出迎え。
オキーフ、ポロック、リキテンスタイン、ピカソ、
フランシスベーコンなど現代美術絵画やインスタレーションなど
じっくり鑑賞していると、2時間があっという間に過ぎていました。
訪れた時はフランクステラの巨大な作品の特別展が開催中でした。

015_2
おすすめなのが併設されるカフェ。
ランチタイムは予約が必要なくらいです。
水辺の景色も最高ですが、アジアや中東など
ヘルシーなエスニックフュージョンは絶品!
美術館とセットで訪れたいところです。

016_3
美術館はY字型の柱で支えられた屋根と、
コンクリート+ガラスの二重被膜構造。
どことなく和も感じられるデザイン。
キンベル美術館とともに未来に残すべき現代建築遺産です。
今回は時間で残念ながら訪れることができなかった
アモン・カーター美術館」は、
ダウンタウンにある「ウォーターガーデンズ」を設計した
フィリップ・ジョンソンによるデザイン。
ジョージア・オキーフをはじめ、
アメリカン・アートを中心にしたコレクションで、
テキサスらしくカウボーイをテーマにした作品も多くあります。

今年、上野の国立西洋美術館本館を含む7カ国17建築物で構成される
「ル・コルビュジエの建築作品」の世界文化遺産への登録が決まりました。
今後は建築巡りが人気を呼びそうですね。


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年08月03日

001_2
一度でもボールパークの雰囲気を経験すると

病みつきになる大リーグ観戦。
ルールを熟知していなくても、選手の名前を知らなくてもいい。
ここには「これぞまさにアメリカ」が凝縮しているのです。
真のアメリカ文化体験ができるボールパークへレッツゴー!

002_2
西海岸や東海岸にあるボールパークは、
街の中心地にあったり地下鉄でアクセスできたりと、
行くのにさほど難しくありません。
例えば、ボストン・レッドソックスやニューヨーク・ヤンキース、
サンフランシスコ・アスレチックスは地下鉄で行けますし、
シアトル、サンディエゴ、トロントは街の中心にあるので徒歩圏内。
ところが、アメリカで2番目に広い州にあるテキサス・レンジャーズは、
観光客が野球場に向かうのはかなりハードルが高い場所にあります。
本拠地アーリントンは、ダラスとフォートワースの中間に位置する街で
公共の交通機関がほぼないに等しい。
ダラスやフォートワースのダウンタウンからは、車で30分以上かかり
タクシーを使えば片道50ドル+チップといったところ。
往復タクシーを利用するとなると
交通費だけで1万円以上飛んでしまいイタい出費。
そこで何とか公共交通機関を駆使してボールパークを目指しました。

003
まずはダラスのユニオン駅から
TRE(トリニティ・レイルウェイ・エクスプレス)に乗り30分、
センターポート駅で下車します。
TREはテキサスの州旗「ローンスター」が描かれている
かっこいい鉄道で、ダラスーフォートワース間を結んでいます。
下車するセンターポート駅はちょうど中間にあり、
DFW空港の無料シャトルバスがこの駅まで運行しています。

004
ホームに販売機が設置されていてチケットは必ず乗車前に購入します。
センターポートまではダラスからでもフォートワースからでも
ゾーンをまたがないので「1ZONEDayPass」を購入します。
料金はたったの5ドル!注意することはTRE以外の
交通機関にも使える「TRANSIT PASS」を購入すること。

005
センターポート駅の目の前は広大な駐車場で売店は皆無。
まさに典型的なアメリカ郊外の駅といった感じ。
TRE乗車前に1リットル以上のドリンクを持参していないと
干からびますのでご注意ください!

006
駅前のバス停。TREの接続に合わせて30分毎に運行しています。

007
市内循環バスMAX(MetroArlingtonXpress)に乗ります。
購入済みのパスでMAXも乗車できます。
非常に素晴らしいシステムなので、もっと路線を増やしてください!
バスはとても快適。
電光掲示板で停車駅を案内しているので、
地図と睨めっこして現在地をいちいち確認する必要もなし。
といってもこのバスの停車場は2箇所。
次のバス停で降りますが30分ほど走ります。

008
バスを降りると道路の電光掲示板には「今夜試合あり!」のサイン。
テンションが上がってきました。
でも野球場へ行きそうな人の姿は皆無。
テキサスは筋金入りの車社会です。
500メートルほど先に見えるNFLの名門ダラス・カウボーイズの本拠地
AT&Tスタジアムを目指します。

009
アメリカでは今やMLBよりもアメフト人気が高いことを象徴するように、
バブリーなスタジアムが燦々と輝いています。
余談ですが、スタジアムの映像装置は
三菱電機のオーロラビジョンが取り付けられ
「世界最大のフルハイビジョン対応の映像スクリーン」として
ギネスブックに認定されています。やっぱりバブリー。

010
豪奢なスタジアムを横目に歩くこと20分、
正面に古風な佇まいの建物が見えてきました。
でもこれぞアメリカの球場といった風格。
やっと着きました。
所要時間はダラスからおよそ1時間30分。
値段を取るか時間を取るかはあなた次第!

011
試合開始前はチームショップを覗いたり、
ホットドッグを買ったりと、何かと忙しいので
プレーボール1時間前くらいに到着していると、
存分に球場の雰囲気も楽しめます。
場内はまるでお祭り気分で、みんなウキウキ笑顔です。
ファンにとっては試合前の時間が、時には試合以上に面白いのです。

012
試合開始前の国歌斉唱。
ホットドッグを買っていようが、どこにいようが始まったら起立し、
背筋を伸ばして胸に手を当てて国歌を聞きましょう。
帽子を被っている場合は、帽子を取って胸の上に持ってきましょう。
アメリカの愛国心を垣間見られるひと時です。

013
試合中は日本のような鳴り物は禁止。
その代わりスタジアムが大いに盛り上げてくれます。
球場はバックネット以外にネットがないので、
子供達はグローブをはめてファールボールを待っています。
ファールボールを捕ったファンは、球場全体の観衆から
選手に負けないほどの拍手と熱い眼差しをもらいます。    
7回になると観客全員がおもむろに立ち上がり
「セブンスイニング・ストレッチ」が始まります。
各自ストレッチをしながら"Take Me Out to the Ball Game"
(私を野球場に連れて行って)を観客全員で歌います。
これもまた楽しい。
アメリカに来ているな~と実感します。
今回は対ヤンキース戦ということもあり、ほぼ大入り満員。
あわよくばダルビッシュVSマー君の対決を期待して来ましたが、それはならず。
それ抜きでも大いに楽しめました。
ここに来れば真のアメリカ人に出会えますよ!
ダルビッシュTシャツ着ている女子もけっこう見かけました。
イケメンは世界共通ですかね。

ちなみに帰りは夜10時近かったため、タクシーで戻りました(笑)
それでも、片道分の約60ドルは節約できたのでOKといえるでしょう?



写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年07月27日

001
ベトナム中部の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園内にある

世界でも貴重といわれる太古の洞窟は、
気軽に地底探気分を味わえるとあって、
今欧米人を中心に人気急上昇中のスポット。
そこはどんな世界なのか?

002
ラオスとの国境に接するフォンニャ・ケバン国立公園は、
最寄りの街となるドンホイから北西に約50キロ。
車で50分ほどのところにある世界遺産にも登録されている、
アジア最古のカルスト地帯を擁する国立公園です。
ここには大小300以上の洞窟があるといわれ、
現在発見されている
洞窟の中でも比較的アクセスしやすい
3つの洞窟が、
入り口から1キロほどが見学可能になっています。
そのさらに奥をガイドと一緒に行く探検ツアーもあるのですが、
入り口付近を見学するだけでも十分に驚かされます。
個人で3つの洞窟を巡るにはドンホイ市内にあるツアー会社に申し込むか、
もっと自由に行動したいならタクシーチャーターが良いでしょう。

ツアーはランチと入場券付きで6000円程度。
個人で行く場合は、
・チャーター代相場:120,000ドン(6,000円)
・フォンニャ洞窟:150,000ドン(750円)
・ボート代:320,000ドン(1,600円)
・天国の洞窟入場料:250,000(1,250円)

003
まずはボートに乗りながら
素晴らしい鐘乳石が見られるフォンニャ洞窟へ。

004
川岸に暮らす人々の、のどかな田園風景に癒されながら、
30分ほど川を進むと洞窟の入り口が見えてきます。
ボートに乗ったまま真っ暗な洞窟の中に進入すると・・・

005
天井から巨大な鐘乳石が下がり川底から石筍がニョキニョキ。
フォンニャとは「風の牙」を意味します。
洞窟内はまるで牙だらけの怪獣の口内を探検しているようです。
総延長は8kmですが、ボートで行けるのは1キロほど。
それでも十分に楽しめます。
1990年に英国の探検隊が地下及び水中の地図を作成し、
世界三大洞窟に認定されています。
水量が増す10~12月は、
洞窟に入れないこともありますのでご留意ください。

006
フォンニャ洞窟の上層には「仙人の洞窟」と呼ばれる別の鍾乳洞があります。
ボートを降りて500段の階段を上っていきます。
上下の洞窟は繋がっておらず、それぞれ独立した洞窟になります。
2億5千万年の時を重ねて、さまざまな形になった
無数の鐘乳石に地球の驚異を感じずにいられません!
以前は洞窟内を自由に歩くことができましたが、
現在は自然保護のため木道を歩いて進みます。

007
フォンニャ洞窟のボート乗り場から車で30分ほど走ったところにある
「天国の洞窟」は2010年に公開された比較的新しい洞窟です。

008
エントランスから洞窟がある山の麓まで1.5キロほど歩きます。
麓まで有料カートでの送迎もあります。
カートを利用しても洞窟がある山の上まで続く
500段ほどの階段を自分の足で上っていきます。

009
階段を上りやっと洞窟の入り口が見えてきたかと思えば、
今度は300段の階段を下りて地底へ。

010
目の前に広がる景色はまるで宇宙。
洞窟の広さは31kmと巨大です。
見学できるのは入り口から1km。
洞窟を覆う青色や黄色の壁、繊細な鐘乳石はもはや芸術。
本当にここは地球でしょうか?と幻想的な光景に圧倒されます。
実はここ、ドンホイにあるリゾートホテル「サンスパ・リゾート」が
運営していて、ホテル内のレクリエーションデスクで、
7キロ先まで行く1日探検ツアーを申し込むことができます。
前日までに予約で、料金は重装備とランチ込みでひとり1万3千円ほど。

011
近頃は多彩なツアーが組まれていて、
ガイド同行の洞窟&ジャングル探検ツアーも人気を集めています。
詳細は「フォンニャケバンツーリズム」でチェック!

普通の旅行では飽き足らない人、野生の本能を呼び覚ましたい人はぜひ!


取材協力:ベトナム航空


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年07月20日

001_3
ホーチミン、ハノイに続き、
メキメキと人気急上昇中の中部の都市ダナン。
世界遺産のホイアン、フエも日帰り圏内にあり、
ビーチリゾートに滞在しながら歴史と文化にも触れられる
旅のスタイルが人気の理由といえます。
だけど、中部はそれだけじゃなかった!

002
フエからさらに海岸沿いを北上したところにある街ドンホイは、
今、冒険好きな欧米人が集まる
新しいディスティネーションとなっています。
彼らの目的は世界遺産に登録されている
国立公園にある洞窟探検。
ここには世界でも有数の素晴らしい地底があるのです。
そのベースとなるのが海辺の街ドンホイ。
近年外国人観光客が急増中ということもあり目下開発中。
快適なホテルやレストランが続々とオープンしています。
冒険気分を楽しみつつもリゾート気分も満喫できる、
さらに新しい旅のかたちを紹介します!

003
その前に!フエからドンホイへは
国道1号線を車で北上すること約4時間。
その途中でベトナム戦争時に北と南に分かれてしまった
軍事境界線の「北緯17度線」を通過します。
ここはベトナムの歴史上でも、とても重要な場所のひとつ。
東西に流れるベンハイ川を境に国が分裂してしまったため、
そこに架かっていたヒエンルオン橋は22年もの間、
渡ることのできない橋でした。
南と北で離ればなれになった家族も多くいました。
今は橋を含めて周辺は記念公園となっていて、
当時から架かっている橋を誰でも自由に渡ることができます。

004
公園内にある博物館では、戦争当時の写真や武器、
周辺の村人たちの生活の様子を展示しています。
さらに戦争について知りたいなら、
ここから20分ほど海方面に走ったところにある、
村人が爆撃を避けるために7年掘り続けて作った
3層仕立ての地下の村「ビンモックトンネル」があります。
トンネルは今も残されていて実際に歩くことができます。
苦しい時代の中でも、少しでも人間らしい
生活をするための努力が今も伝わってきます。

005
北緯17度線をさらに北上すること1時間余、ドンホイに到着です。
日本人には聞きなれない街ですが、
クアンビン省の省都で大きな街。
近年はビーチリゾート開発が進み、
外国人観光客も多く見られます。
だけど、とにかくのどかで昼も夜も静かな街。
クラクションがうるさい大都市からくると、静かで耳が癒されます(笑)

006
ドンホイもまたベトナム戦争の激戦地でした。
破壊されたタムトア教会の鐘楼が、
青空の下で何かを伝えようとしています。

007
革命のヒロイズムの象徴として国民に知られている
メ・スオット母さんの記念碑。
ホーチミンさんにも賞賛された人物。
米軍が砲撃する間も舟漕いで川を渡り、
北ベト軍兵士や弾薬を運び続けたそうです。

008
水揚げされたばかりの魚の他にも、野菜や肉、
雑貨などなど何でも売っているドンホイ市場。

009
場外の路地に並ぶ日用品屋を覗くと、
けっこう掘り出し物が見つかりそうです。
質の良い編みカゴなどもあります。
他の都市よりもまだまだ物価が安いのも魅力。

010
川沿いの風が気持ち良い「ツリーハンガー・カフェ」は、
洗練された美味しい食事がいただけるカフェ。欧米人に人気です。

011
ベトナム料理の他にもバーガー類などもあり、どちらもおすすめ。
店内では、センスの良いベトナム雑貨も販売していて、
お土産にもぴったり。

012
ビーチ沿いに建つ「サンスパ・リゾート」は、
広大な敷地に234部屋の客室と50棟のヴィラ、スパ専用棟があります。
特筆すべきはスパ。
2時間コースでも4000円ほどで受けられ設備も整っているので、
毎日通いたくなります。
物価安の恩恵はここでも享受できます!
街には格安の宿もたくさんありますが、
快適なリゾートライフを安価で楽しめるサンスパ・リゾートもおすすめです!
ホンニャケバンの洞窟を歩いて疲れた体をスパで癒してもらえます!


取材協力:ベトナム航空


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年07月13日

001
ダナンの海岸近くにぽっこりと立つ5つの山。

今から約200年前に第2代皇帝ミンマン帝により、
それぞれ陰陽五行説にちなんだ名をつけられました。
五行山は、トゥイーソン(水山)・ホアソン(火山)・
モックソン(木山)・キムソン(金山)・トーソン(土山)という
5つの山を総称して五行山と呼ばれています。
中でもトゥイーソン(Thuy Son)は5つの中で
一番大きな山で、観光地でもあります。
またここは良質な大理石の産地としても国内外でよく知られています。

002
ダナンからホイアンへ向かう途中、
大きな石像が並ぶ彫刻村の奥に、
平地に切り立った岩山が見えてきます。
大理石屋の間の道を入ると参道になっています。
ここが登山の入り口。
窓口で入場チケットを購入します。
歩きが辛い人はエレベーターで途中まで上がることもできます。
この山は信仰の対象なので、山の中にお寺や仏像が立ち
お参りに来る人もたくさんいらっしゃいます。

003
ベトナムの学生さんたち。
彼らはどこへ行っても自撮り。
待ち受け画面はセルフポートレート。

004
石段をずんずん上ってまずは霊應寺(リンウン寺)を参拝します。
参拝者が絶えず参り、地元の篤い信心が伺えます。
陶器で美しく装飾された霊應寺。
かつて第二代皇帝ミンマン帝の妹が出家して、
このお寺で過ごしたそうです。
霊應寺はダナンに3カ所あります。
ひとつはソンチャ半島、もうひとつはバナ山にあり、
3つがダナンの街を囲んで守るように建てられています。

005
霊應寺から海側の階段を上がると、
ミンマン帝が名付けた「望海臺」というテラスがあります。
晴れた日は南シナ海の青い海を一望します。
あいにくこの日は曇りがちで遠くまで見渡せませんでした。

006
岩山をくり抜いたような「ヴァントン洞窟」。
五行山にはこのような洞窟がいくつもあり、それらを巡礼します。
石段も大理石で滑りやすいため、運動靴をおすすめします。

007
洞窟の中には仏様が祀られています。
さらにこの奥の洞窟を上ると山頂付近に出ます。
洞窟内は照明がなく、まっ暗な上に
とても滑りやすいですので無理をせずに。

008
次は玄空關と書かれた  
いかにも歴史がありそうな石造りの門の奥へ。
なんだかアジア版「インディージョーンズ」みたいです!

009
門の先にある「ホアギエム洞窟」には
岩を彫って作られた優しい雰囲気の観音様像が立っています。
もしかしたらこの裏には財宝が隠されているかもなんて。

010
観音様像の洞窟の奥には、さらに大きな「フィエンコン洞窟」。
広いホールに大仏像や祠が祀られています。
数十メートル上の天井には、
ベトナム戦争時の爆弾投下による穴が空いています。
そこから光が差し込むと、
とても神々しい光景を見ることができます。

011
タムタイ寺は各見所ポイントへのルートをつなぐ、
山道の交差点にあるお寺。
歴史情緒あふれる門の奥の本殿の前には
楽しげな顔の大黒さまが鎮座しています。
ベトナムでは恵比寿さまと大黒さまがとても人気。
確かに笑顔は人を幸福にしますね。

012
五行山周辺には石を扱うお店が集まっていて、
100円から2億円まで幅広い品物を取り扱っています。
中国やタイの富裕層たちが1億2億円の石像を買っていくそうですよ。

五行山は非常に滑りやすいので、動きやすい服装で訪れましょう。
また気温も高いのでこまめな水分補給も忘れずに。

入山時間:07:00~17:00
入山料:15,000ドン
エレベーター片道15,000ドン
交通:ダナン市内からタクシーで15分。料金目安150,000ドン


取材協力:ベトナム航空


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年07月06日

6001
中部の観光名所である古都フエは、

ベトナム最後の王朝「グエン王朝」の都が築かれた地。
中国の清朝やフランスのバロック様式を取り入れて造られた王宮や皇帝廟、
仏教寺院などが『フエの建造物群』として世界遺産に登録されています。
そんなフエの見どころのポイントを紹介します。

負の遺産の顔を持つ王宮

6002
フエの中心を流れるフォーン川を挟んで
王宮がある旧市街と新市街に分かれています。
新市街の川周辺に滞在していれば、
歩いて橋を渡って王宮へ行くこともできます。
王宮はグエン朝(阮朝)1802~1945年にかけて
13代にわたる皇帝の居城。
約600m四方を壕とレンガ造りの壁に囲まれています。
しかしベトナム戦争の激戦地であったこともあり、
王宮内部の建物の多くが破壊されました。
現在も修復中のものもあります。
敷地内には30以上の殿がありますが、
入り口の午門、即位式が行われた太和殿、

ベトナム最古の劇場とされる「閲是堂」がみどころ。
タイミングが合えば閲是堂で1日数回演奏される、
無形文化遺産にも登録されている宮廷音楽も鑑賞できます。

入場料:15万ドン(約690円)
入場時間:8~18時

歴代皇帝の霊廟から見えてくる時代背景

6003
フエの郊外に点在するそれぞれの個性が光る
歴代皇帝廟も重要な観光スポット。
代表的な帝廟は第2代ミンマン帝、
第4代トゥドック帝、第12代カイディン帝。
その他に、もしも時間に余裕があれば見て欲しいのが初代皇帝ザーロン帝廟。
以前は渡し船に乗って川を渡らないと辿り着けなかったのですが、
最近道が舗装されて車で行けるようになりました。
蓮湖と山に囲まれた素晴らしい場所にあります。

6004
階段上の壁の向こうにお墓がありますが、普段は施錠されていますので、
木陰に座っている守衛さんに5万ドンほどチップを渡すと開けてもらえます。
現在この遺跡は入場料無料なので、お墓の見学を希望する場合は
手間賃だと思って気持ち良く渡しましょう。

6005
鍵を開けてもらうと、さらに壁で囲まれている中に向かって
右にザーロン帝、左に皇后のお墓が並んでいます。
「この世での生活は一時的なものゆえ仮の住処に過ぎないが、
あの世での生活は永遠に続く」。
その常識は現在のベトナムでも同じ。
田舎ほど立派な一軒家風のお墓が立っています。
帝廟から100メートルほど離れた場所に
第2代皇帝ミンマン帝の実母であり第二夫人のお墓があります。
こちらはザーロン帝の死後にミンマン帝が建てたそうです。

嘉隆帝廟
入場料:無料
入場時間:08:00~16:00
住所:Thua Thien Hue ミンマン帝廟からさらに30分ほど走った山の中。

6006
第2代皇帝ミンマン帝廟は、左右対称が美しい中国庭園風の陵墓。
奥へ進むほどドラマチックな景色が迎えてくれます。
帝廟への道を歩くだけでも清らかな気持ちになれます。
ミンマン帝は宮廷音楽(雅楽)や宮廷舞踊、
古典劇などの伝統芸術、食文化を発展させました。
王宮にある閲是堂は、ミンマン帝の命により1826年に建設されたもの。
アオザイを全国に広めたのもミンマン帝だそうです。
かなり豪快な皇帝だったそうで、
酒豪の上に500人の妻と100人以上の子供をもうけたという話。
今でも国民の間でもっとも尊敬されている皇帝です。

明命帝廟
入場料:10万ドン(約458円)
入場時間:07:00~17:00
住所:xa Hurong Tho,Hurong Tra. Hue

6007
第4代皇帝トゥドゥック帝は、35年に渡りもっとも長く在位した皇帝。
陵墓は別荘仕立ての華やかな雰囲気で欧米人観光客にも人気があります。
実際に生前から別荘として利用していて、
釣りや詩を書いて過ごしていたそうです。
6~7月は池を埋め尽くす蓮の花が見ごろとなります。
トゥドゥック帝はキリスト教の弾圧を一層強めたことで知られています。
またフランス文化の排除にも努めました。
フランスも黙っていません。
報復措置として中部をはじめ各地に侵攻され、結局条約を締結。
南部の一部割譲と賠償金を支払わされた上に
キリスト教の布教も認めざるを得なくなりました。

嗣徳帝廟
入場料:10万ドン(約458円)
入場時間:07:00~17:00
住所:Lang Tu Duc. Hue

6008
これまでの帝廟と明らかに異なる第12代カイディン帝廟。
ゴシック風の黒ずんだコンクリート材の建築物がインパクトを与えます。
カイディン帝は国民の生活にはいっさい興味を示さず税をつり上げ、
フランスの植民地化に手を貸したことで今でも国民に嫌われています。
霊廟は、膨大な建設費用を税金でまかない、
これまでの帝廟と比べてもはるかにきらびやかなもの。

6009
入り口の階段を上ると最初のテラスには小柄な文官と兵士、
像と馬の石像が並んでいます。
カイディン帝より大きな像はNGだったそうです。
一番上の啓成殿の中へ入ると、
目がくらむほどの金色の装飾が施されています。
壁を飾るガラスや陶器の破片で作られたモザイク画も素敵です。
高い台座の上で、訪問客を見下ろすカイディン帝のブロンズ像の下には、
皇帝の亡骸が埋葬されています。

啓定帝廟
入場料:10万ドン(約458円)
入場時間:07:00~17:00
住所:Lang Khai Dinh. Hue

6010
王宮から川沿いに10分ほどのところにあるティエンムー寺は、
1601年に建立されたフエ最古のお寺。
八角塔の各層には仏像が安置されています。
ティエンムー寺には言い伝えがあります。
「いずれ支配者がここに現れ、塔を建てることだろう」と
予言した老婆がいたそうです。
その老婆は実は天女だったのではないかということから
「天姥」を意味するティエンムーになったそうです。

6011
1963年ベトナム戦争の最中、仏教弾圧に対する異議を唱えるため、
当時の僧侶は青いオースチンに乗って単身サイゴンへ向かいました。
そして僧侶はアメリカ大使館の前で抗議の末、焼身自殺を図りました。
僧侶とともにサイゴンに向かった青いオースチンは
今もお寺のガレージに保管されています。
お寺には学校も併設され、修行中の可愛らしい小坊主たちが
食事の支度をする姿もみられます。

天姥寺
入場料:無料
入場時間:05:30~17:30
住所:Chua Thien Mu Kim Long St. Hue

6012
安定宮はフランス好きのカイディン帝が即位以前に居住していた洋館で、
後に子のラストエンペラーであるバオダイ帝が譲り受け、
皇太子時代に家族と暮らしていました。
王朝が滅亡し王宮を追われた後もここを居処としました。

Dscf0038
館内には当時の様子が伺える絵画や写真、調度品などが飾られています。

6014
昨年修復工事が終わり外観もきれいに塗り直されました。
庭側から見る館は、まるでフレンチヴィラのようです。
グエン朝滅亡から10年後の1955年、バオダイはフランスへ亡命し、
以降ベトナムの地を踏むことはありませんでした。
安定宮は新市街にあるので気軽に立ち寄れます。

安定宮
入場料:2万ドン(約90円)
入場時間:07:00~17:00
住所:97 Phan Dinh Phung St.Hue

目も舌も喜ぶ宮廷料理

6015
フエ市内には宮廷音楽を聴きながら
宮廷料理を提供するレストランがあります。
おすすめは旧市街の王宮近くに点在する、
昔の高官の屋敷を改装した庭園レストラン。
アンシェント・フエでは、歴史を感じる建物で
上品な宮廷料理がいただけます。

お得なチケット情報

世界文化遺産に登録されている代表的な観光スポット王宮、
ミンマン帝廟、カイディン帝廟、トゥドゥック帝廟の4ヵ所を廻る
お得なチケットがあります。いずれも2日間有効です。

3ヶ所「王宮、ミンマン帝廟、カイディン帝廟」のセット28万ドン(約1290円)
4ヶ所「上記+トゥドゥック帝廟」のセット36万ドン(約1600円)

セットチケットは時期によっては「王宮」でのみ販売されている場合があるので、
最初に「王宮」を訪れてセットチケットを購入することをおすすめします。


取材協力:ベトナム航空


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年06月29日

01
ジリジリと円高続きの今日この頃。

久しぶりの円高メリットを享受する一番の手段は
海外でのショッピングでしょう。
さらに得した気分になれるアウトレットモールの中でも、
イタリアのパルマ県フィデンツァ(Fidenza)にある
お洒落でお得なアウトレットモールは、
365日朝から夜までオープンしている素晴らしいアウトレットです。
そもそも定価が日本よりかなり割安なのに加えて、
そこからさらに5割引のものまで。
これは見逃せないビッグチャンスです!

002
ミラノから車で1時間ほど南東に走ったところにある
フィデンツァヴィレッジ」は、フィレンツェのザ・モールや
スイスのフォックスタウンのように規模は大きくないけれど、
100店舗以上のブランドショップが集まっていて、
半日~1日ゆっくりショッピングを楽しむにはちょうど良いサイズ。
アパレルブランド以外にもコスメやインテリア、
この土地らしくパルマ産の生ハムやチーズなどもあります。
車を運転しない人も安心してください。
ミラノから専用バスが運行しています。

003
ヴェルサーチ、フルラなどの高級ブランドの他、
ピンコやディーゼルなどのカジュアルブランドも沢山。
さらにスポーツウェア、インナーウェア、キッチン用品など
全店が街価格よりかなり安いです。
例えば、アルマーニのスーツが400ユーロから買えちゃいます。
買いすぎちゃった人のために
ホテルまで別送してくれるサービスもありますよ(有料)

004
石畳のモールはお洒落なカフェやレストランもあります。
リンツのチョコレートブティックに、
本場の生ハム&パルミジャーレッジャーノがいただけるレストラン、
昨年日本にも期間限定で上陸した
イタリア・シチリア発のスティックアイスクリーム
「ステッコ ナチューラ」も見逃せません!

005
木&金曜日は夜11時までオープンしているので、
日中の観光アフターでもショッピングが可能!
DJやクラシックコンサートなどのイベントも開催されます。

006
ミラノからフィデンツァビレッジ・シック・アウトレットショッピングへは、
快適なコーチバスがおすすめです。

ミラノ発10:30、フィデンツァヴィレッジ発17:30
木金のみ夜も運行
ミラノ発18:30、フィデンツァヴィレッジ発23:00

料金:往復20ユーロ(サマーセール期間中の7月31日までは送迎無料)
バス以外にも鉄道を利用して行くこともできます。
所要時間はどちらも1時間30分ほど。

円高の今こそ、旅行ついでにお得感たっぷりの
ショッピングでさらにハッピーな旅を!


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

投稿日:2016年06月22日

001
東南アジアの旅行先で、もっとも注目されているベトナム中部。

きれいなビーチに最新リゾートホテル、
世界遺産の街ホイアン、フエなど、
豊富なアクティビティを武器にただいま邁進中です。
中部の中心都市となるのがダナン。
街の真ん中を南北に流れるハン川沿いは、
街歩きが楽しくなるショップが続々オープン中です。
どんなお店があるのか川沿いを南から北に歩いてきました。

002
スタートは川沿いの大通り「バックダン通り」沿いにあるハン市場。
規模は小さいですが、生鮮食品や衣料品など一通り揃い
ローカルな雰囲気も味わえて、お茶や菓子などの
土産も買える便利な市場です。
何より街中にあるので、旅行者に大変使い勝手が良いのです。

003
ハン市場から5分くらい歩くとベトコンカラーの「コンカフェ」。
ハノイで人気のカフェで、国内に20店舗ほどあります。

004
レトロシックなインテリアが可愛らしく、
ローカルの若者たちもたくさんいます。
広々とした2Fもいい感じです。
人気メニューはココナッツ・コーヒー・スムージー。
確かに美味しい!

005_2
コンカフェから1キロほど北上。

ノボテルホテルの隣に立つ「ダナン・スーベニアズ&カフェ」。
ここでは、ダナンのロゴ入りプロダクツや、
ギフト用のちゃんとしたパッケージの
ベトナム産コーヒーやお菓子、ナチュラルコスメなど
お土産にぴったりなグッズが豊富に揃っています。
日本へのお土産はここで解決するかも。

006
同スペースにはカフェもあり、
お茶をしながらお土産が探せるという素晴らしいお店です。
こちらのカフェのおすすめは、
キウイとメロンとミントのスムージー「グリーンリフレッシュ」
本当に体がすっきりしました!

007
ダナン・スーベニアズ&カフェから
2ブロック先を左折したところにある
チュックラムヴィエン」は、
ランチやディナーにおすすめ。
伝統家屋を改装したオープンエアの
大きな庭園が素敵なレストランです。

008
メニューは中部の伝統料理を中心にしたベトナム料理。
一品300円ほどからあります。
立派なレストランなのにとてもリーズナブルで美味しいです。

009
チュックラムヴィエンから500メートルほど離れた
「レロイ通り」沿いにある「ル・ピクセルカフェ」は
絶品スイーツが自慢のカフェ。
フランス出身のご夫婦が内装から全てにこだわって、
町工場を全面リフォーム。
ゆったりソファーを配置したリビングルームのような空間と、
テーブルを配置したカフェの2つの空間があり、
好みの雰囲気でくつろげます。

010
ホームメードスイーツはどれを食べても外れなし。
中でもオーナーのおすすめはクレーム・ブリュレとクレープ。
フォンダンショコラも間違いなし!
スイーツラバーは見逃せませんよ!

011
バックダン通りの1本内側を走る「チャンフー通り」を南下します。
この通りもずいぶんお店が増えました。
ハン市場とダナン大聖堂を過ぎて、
さらに5分くらい歩いた左手にあるのが、
ベトナム産カカオとスパイスにこだわった「ショコラティエ・フェーヴァ」。
最近はダナン土産の定番化しています。
しかし良質なチョコレートのため、
ダナンの厳しい暑さに速攻溶け出してしまいますので、
街歩きの続行はかなり危険。
19時までオープンしているので、
涼しくなってから買いに行くのも手です。

012
ショコラティエ・フェーヴァからさらに100メートルほど先にある
白地に黄色の可愛い看板が目印の「HOA LY」は、
ベトナム人男性と日本人女性のご夫婦が経営する雑貨屋さん。

013
さすが、日本人のツボを押さえたキッチュなバッグやサンダル、
バラマキにぴったりなお菓子からコーヒー、
調味料、お酒まで欲しい物はほぼ揃っています。
日本語でお買い物できるのも安心ですね。


取材協力:ベトナム航空


写真・文/鈴木博美
旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家へ。
旅を通じて食や文化、風土を執筆。
雑誌媒体等に海外各地の旅の記事を寄稿。
著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」
インド編、ベトナム・カンボジア編、エジプト編、
世界中の美味しい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。
ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。